論文キーワード: フィードバック 2件

今日のヒット製品は突然生まれてきては消えていくという浮動的、流動的な特徴をもち、個性的な顧客の潜在的なニーズやウォンツをタイミングよくとらえたものが多い。このようなとらえづらい顧客のニーズやウォンツに俊敏(agile)に対応していくには、新しいものを好む先導的顧客の動向を常時把握していなければならない。彼らは当該製品群に対するオピニオンリーダー、すなわち一般ユーザーに大きな影響を及ぼす先導的顧客だからである。本研究は製品ライフサイクルが短く、次々と新製品が投入されるような導入期や成長期の新製品を対象にし(事例として情報携帯端末をとりあげた)、ヒット製品づくりをするコンセプトメーキング法の1つとして、先導的顧客が当該製品に対し要求する機能を明確にし、その評点に基づいて、次期製品の新製品仕様をユーザーの視点から評価する方法を展開したものである。

建設工事の合理化の中で、工法の改革による合理的施工方法の改善が要求されている。建設工事は複数の工事要素の組み合わせにより構成されており、それぞれの要素が密接に関連付けられている。一般のVE手法では、要素別に検討を行った方が具体的なアイデアがでやすいが、その反面、相互関連的な面において支障が出ることも多い。個々の要素では、有効なアイデアでも、前後の関連を見ると有効性が減じられる場合や、実際には採用できない具体案もでてくる。一つの要素に対してだけの改善案では、全体的にみて効果が半減してしまう。ここでは、工事要素が比較的少なく、各要素のからみが大きい高層煙突工事を事例として、要素の分類から要素の関連付けによるVE検討を行った。その結果、個々の要素を他の要素と関連づけることにより、総合的に高機能な施工方法を開発することができた。この建築工事におけるアイデア関連付け法の手法とその検討結果について報告する。