論文
建物を建設する場合、設計・施工の技術基準となるのが昭和25年に制定された法律第201号の建築基準法であり、戦後50年間続いてきた。この建築基準法は「仕様規定型」のため、建設にVEを適用する場合に大きな制約条件となっていたが、今回、基準法の一部が規制の目的や技術水準のみを規定した「性能規定型」に改正(2000年6月に施行)されたためVE効果が期待されている。(以下改正基準法と呼ぶ)
本論文では改正基準法すなわち「性能規定化に伴う建設VEの取り組み方」について考察を行った。その結果、①顧客の要求性能とコストを鑑みた、後述するグレードテーブルの活用と、②発注者、設計者、施工者の三位一体の建設VEを展開することで、顧客満足度を今まで以上に実現することが可能になると思われる。
目次
- 1. はじめに
- 2. 改正された建築基準法の特徴
- 3. 性能設計におけるVEの展開
- 4. 性能規定適用による試設計事例
- 5. 性能規定化の問題点
- 6. 性能規定化における建設VEの今後の取り組み方
- 7. おわりに
発行年
2001年 VE研究論文集 Vol.32著者
- 小田急建設株式会社
技術本部 技術開発部 - 西直次
カテゴリー
- VEの適用局面
キーワード
- VE活動形態
- 三位一体のVE
- 仕様規定型VE
- 性能規定型VE
- 改正建築基準法
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