論文
昨年わが国に石油パニックを起し,大きなショックを与えたいろいろな問題はまだ記憶に生々しいが,石油に端を発した諸問題は石油のみにとどまらず,我々に資源,エネルギー不足を再認識させる一方,「狂乱物価」と言う流行語までつくり出させてしまった。かって例をみなかった大幅なコストアップ攻勢に対し今後各企業が,この「狂乱物価」をどう吸収対策し,いかにして各商品の付加価値を高めるか,又新しい社会の経済変化に,いかにして速やかに同化するか否かによって,今後各企業に格差が生じてくることは明らかであろう。これ等の諸問題に対処すべく筆者の所属する事業部で行なっている種々対策の中で,現在着実に成果をあげつつあるVE活動について以下述べてみたいと思う。なお,本論文中の各種実施例は全て筆者の所属する音響機器事業部の実例である。
目次
- 1. はじめに
- 2. テーマの背景とその対処方法
- (1) 電気機器業界の憂慮すべき現状
- (2) 商品体質の実情とその動向について
- 3. VE活動による商品体質改善への展開
- (1) VE活動への組織づくり
- (2) 商品体質の実状分析とその展開方法
- (3) 商品体質の再確認
- 4. システィマティックなVE展開による大幅なコストカの向上
- (1) VE活動実施例
- (2) VEミニニュースの発行実例とその効果
- (3) 効果の測定
- 5. おわりに
発行年
1974年 VE研究論文集 Vol.5著者
- 日本ビクター株式会社
音響機器事業部技術部 - 星野修一
カテゴリー
- マネジメントとVE
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