ものをつくる (5)   (ゆ)  No.64 

こんにちは。公益社団法人日本バリュー・エンジニアリング協会事務局の(ゆ)です。

初夏とはいえ真夏のような日もあり、戸外での運動会やお祭りの多い季節ですので、熱中症にはお気をつけください。

前回のブログの続きですが、アメリカのホストファミリーとの京都旅行で最後に行ったのは二条城でした。その日が城内の桜のライトアップ最終日でもあり、咲き誇る桜が大政奉還の舞台にもなった歴史あるお城を彩っていました。

一通り見学した後、お休み処でホストファザーと娘さんのご主人以外の6人で抹茶ソフトクリームをいただきながら、娘さんが『私の主人は完璧な夫だけど、たった一つだけ欠点があるの』と私に話してくれました。玉に傷の欠点とは『時々トラになる事』だそうです。これは酔っ払いという事ではなく、時間が迫ってくるとソワソワとトラのように右へ左へと行ったり来たりし始めるそうです。つまり、少々せっかちという事ですが、その説明が終ったとたんに顔を上げたら、目の前に絶妙のタイミングで『いつまで食べているの?』とばかりにご主人が登場!私達を迎えに来られたのです。

『ほらね、こんなふうに!』と娘さん。まるで蔭から見ていたのかと思えるくらいに計ったような登場の仕方に、娘さんと私の二人で大笑いしてしまいました。『噂をすれば影』というのを私が(スマホで)英語に変換して彼女に見せて、また大笑い。私はその後、急いでソフトクリームを口に押し込みましたが、私以外はのんびりと変らずにマイペース。数分後にはホストファザーも同様に急かしに来ました。そういえば、京都2日目、嵯峨野から仁和寺へ向かう電車の切符をご主人と私とで一所懸命に買っていた際、娘さんと子供達はやはり抹茶ソフトクリームを目ざとく見つけて買っている間に電車を一本逃しました。伏見稲荷でも食べていたみたいですし、大好物のようです。

さすがに帰国する日なので、飛行機を一本逃す訳にもいきませんし、ご主人やホストファザーの気持ちも分る気がしました。彼らはIT関連のお仕事という事以外、詳しくは知らないのですが、「ものをつくる」仕事に時間管理は必要不可欠だと思います。それに、日常生活も誰かが管理しないとルーズになってしまいがちですから仕方ないと思うのですが、女性より男性の方が時間に関してシビアな気がします。個人差はあるものの日本でも同様な気がしますが、いかがでしょうか?

さて、京都では、何百年も前につくられたお寺や塔、神社やお城等々歴史ある建造物も改めて見学してみて、現代のようにコンピューターや建設機械や物流の手段もない時代にそういうものをつくった昔の人達の知恵や技術はすごいなあと改めて感心する事しきりでした。

Yasaka Pagoda 2017.4 photo by y★u

旅行中、ホストファミリーから、日本人がつくった「もの」を3点、お土産に買って帰りたいと言われたので、ホテルのコンシェルジュやタクシーの運転手さんから情報収集をしました。 1点目は子供の浴衣(季節外れでしたがデパートにありました)、2点目は将棋盤と駒(これはデパートにはおもちゃしかなく、大型量販店にありました)、3点目は『竹でできたクッキングツール』というので竹のスプーンやフォークかと思って探したのですが、結局、お茶尺や茶筅の事だったようで、タクシーの運転手さんに教えていただいた竹製品の専門店で買いました。日本文化を満喫して希望どおりの日本のお土産を手にした一家は、凄く満足して帰国したようで私も嬉しかったです。

最後に、娘さんご夫婦の馴れ初めを聞いたところ、娘さんには結婚相手としての条件というのが二つあったそうで、それを見事にクリアされていたご主人をお友達が紹介してくださったそうです。 一つは、こういう人種がいいという条件でしたが、もう一つの条件が面白いなと思いました。 これも日本の「ものづくり」に少なからず関連する事なのですが、何だと思われますか?

「ものをつくる」事は誰でもできると思います。子供の頃、四角い粘土を渡されて、好きなものをつくった経験はどなたでもお持ちではないでしょうか?同じ粘土でもみんな違った「もの」ができあがったはずです。自分の人生をつくるのも粘土細工のように自由自在にできればいいなと思いますが、なかなか思うようにはいかないのが難しさでもあり、面白さでもあるのかもしれませんね。

私は何かをつくる事が好きだったのか、小学校では手芸部で作品をつくったり、高校では美術部に入り、陶器を焼く窯があったので花瓶やお茶碗をつくっていました。そういえば、当会の会員(元・VE誌編集委員)の方がご趣味で陶芸をされていらして、その教室の陶芸展が鎌倉の明月院の側の明月窯で5月27日、28日に開催されます。ご興味のある方はご覧になってみてください。  (鎌倉明月窯陶芸クラブ展:http://meigetsuyoh.com/

それから、このブログの「ものをつくる」(1)~(5)でアップした5枚の写真ですが、それぞれ「もの」が入っている写真を選んでみました。今回の八坂の塔の他に鳥居、忍者の道具、カメラ、そしてもう一つあるのですが、お気づきになりましたでしょうか? 上の娘さんの「結婚相手の条件」が何だったのかとあわせまして次回にさせていただきます。

抹茶ソフトクリームで思いだしましたが(そのソフトではありませんが)、当会では6月22~23日に「業務革新のためのソフトVE」をテーマとしてVM実践塾を開催いたします。6月15日が締切りとなりますので、参加されて皆様の業務の革新に役立ててみてはいかがでしょうか? (https://www.sjve.org/9782

では、よい週末をお過ごしくださいませ。  (ゆ)

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