力を結集する (2)   (ゆ)  No.17 

こんにちは。公益社団法人日本バリュー・エンジニアリング協会事務局の(ゆ)です。

前回のブログNo.16で触れました「VE‐公開WSS(ワーク・ショップ・セミナー)」ですが、「ワークショップ」とは、方法論をもっているアドバイザーの指導で、参加者が議論したり行動したりして、何か結論を見つけていく形態とのことです。
ワークショップ形式のメリットとしては、「いろいろな立場からの意見が生まれる」、「皆で協力することから、効率的に話が進む」、「説得力のある結論が導ける」などがあげられます。

お陰様で、私が参加したWSSでも「説得力のある結論」を導き出し、改善案もできあがりました。メンバー各々の上長の方々をお招きしての最後の成果発表会では、「チームリーダーか、実際の職制も高く説得力も経験もあるチームメンバー(実際、私のチームの半数の方がセンター長さんや部長さんでした)のどなたかが総括をされるのだろう」と他人事として考えていた私は、まさか一番下っ端で説得力もない自分が指名されるとは思わず、頭を抱え込んでしまいました。

発表資料の作成期限を目前に「4か月もの長い期間をかけてメンバーの力を結集した改善案なのに、下手な発表一つで台無しにするわけにいかない。どうしよう?」と、まとめ方もよく分らないまま、一人で夜遅くポツンと残業していたシーンとした職場に、突然、ピーッ、カタカタ…という機械音と共に、あるものがFAXされてきました。それはチームリーダーからで、資料のまとめ方についての手書きのラフ案でしたが、その時の私には光り輝いて見えました。指名責任(?)というより、きっと私のことを心配して送ってくださったと思うのですが、ものすごく勇気づけられ、お陰様でなんとか資料を完成させることができました。発表内容も頭に叩き込み、当日は会場に集まられた大勢の皆様を前に発表に臨むことになりました。

私が参加したVE‐WSSには、三つの目的(1.VEの実践活動を通じて、その考え方とテクニックを習得する。 2.価値保証や改善の方法として、VEが効果的であることを実証する。 3.実際のVE活動によってVE変更提案を作成する)があり、その目的を果せたことを中心に苦労した点やアッピールしたい点などについて拙いながらも発表を終えました。

「良い発表だったよ」と皆さんからおっしゃっていただけて、本当に重かった肩の荷が下りたことを覚えています。
セミナー中の2回のテストで60点以上、セミナーへの出席率80%以上というのが「2級VEr」取得の条件だったのですが、受講者全員が合格できて最後に「VEr2級の認定書(産業能率大学認定、CVSの受験資格となるもの)」もいただき、その後の懇親会でいただいた祝杯は一段と美味しかったです。

当時の当会には大会議室がなく、離れた場所が会場だったということもあり、WSS開始から終了までの4カ月間は目の回る忙しさでしたが、まだ体力や記憶力がなんとかある時期にいい経験をさせていただけたことを感謝しています。さらに、この時のセミナーのメンバーとは、その後も交流が続くことになったのですが、これは次回にさせていただきます。

4カ月にわたる72時間WSSを終えてみて、人の力を結集すればいろいろな問題を乗り越えることができるということを実感しました。一人で問題を抱えているより、こういう実践型のセミナーに参加されることによって、きっと仕事のヒントを得られると思います。
当会では、VES(VEスペシャリスト)養成講座としてVM(バリュー・マネジメント)実践塾を開催しておりますが、その中の一つとしてテクニカルスキルコース(受講日数は2日間と4日間)があります。

VM実践塾テクニカルスキルコース:https://www.sjve.org/learn/vm_course/technicalskill

VEリーダー資格を取得された皆様には、実践力を磨いてさらに1ランク上を目指し、社会・組織への貢献や自らのキャリアアップにお役立ていただきたく、是非、本コースへのご参加をお勧めいたします。

では、よい週末をお過ごしくださいませ。 (ゆ)

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