3月13日、日本VE協会の専門家チームは、中国の文部科学省に当たる教育部からご紹介いただいたESDを実践する上海市内の学校2校を訪ねました。ESD実施校として特色ある教育現場を視察し、ESDの目的である「持続可能な社会づくりの担い手を育む教育」の下、そのような社会を創造していくための学習や活動の中にVEの機能的研究を取り入れる可能性について、訪問先の関係者と意見交換を行いました。
小・中学校が合併した9年制の学校と4年制中学校の2校は、いずれもテクノロジー分野、技術力の育成、環境教育や情操教育に力を入れている特徴をもち、視察時には、
・台湾式の最新教育手法を取り入れた授業(電子黒板を使い先生と生徒の対話で進める)
・習字
・将棋
・コンピューター(プログラミング)→ロボット設計
・陶芸
など、日本の義務教育の中ではなかなか見られない授業風景でした。
ESDとはEducation for Sustainable Developmentの略で、その内容はこちらに説明されています。(出典:文部科学省ウェブサイトより)
http://www.mext.go.jp/unesco/004/1339970.htm
ESDの中で育みたい力は、
○持続可能な開発に関する価値観
(人間の尊重、多様性の尊重、非排他性、機会均等、環境の尊重等)
○体系的な思考力(問題や現象の背景の理解、多面的かつ総合的なものの見方)
○代替案の思考力(批判力)
○データや情報の分析能力
○コミュニケーション能力
○リーダーシップの向上
であることから、そのほとんどにVEの考え方が活かせるものと考えます。
これらの実践校の教育現場にVEを実践することで大きな成果が得られる可能性について先方の方々と意見を合わせることができました。今後、これらの学校と協力し、VEの新たな展開が期待されます。