こんにちは。公益社団法人日本バリュー・エンジニアリング協会事務局の(ゆ)です。
今週の8月15日は終戦記念日でしたね。最近の新聞やニュースでは、毎日のように「戦後77年」という言葉を目にしました。8月6日の広島の平和記念式典では、お姉様を亡くされ、自らも被爆されたという鈴木郁江さん(95)が最高齢の遺族代表として初めて参列されたそうです。出席の動機は、ウクライナ侵攻への憤りと平和への強い思いで、核廃絶への声を上げようと、松井一美・広島市長に『ウクライナ侵略に胸が痛みます。私たちは人の命を奪うため、奪われるために生まれてきたわけではない』という手紙を送られ、式典後には、『命ある限り、若い世代に思いを伝えていく』と誓われたそうです。
鈴木さんの手紙を受け取られた松井市長も、式典で『今、改めて「戦争と平和」で知られるロシアの文豪トルストイが残した「他人の不幸の上に自分の幸福を築いてはならない。他人の幸福の中にこそ、自分の幸福もあるのだ」という言葉をかみ締めるべきです』と述べられていました。そして、岸田文雄首相も『77年前のあの日の惨禍を決して繰り返してはならないと、声を大にして世界の人々に訴えます。これは、唯一の戦争被爆国である我が国の責務であり、被爆地広島出身の総理大臣としての私の誓いです』と挨拶されていました。
さて、このブログの前回までの8回にわたるテーマが「星を愛でる」でしたが、私達が愛でないといけない、大切にしないといけない重要な星は「地球」だと思います。以前、『素敵な宇宙船地球号』というTV番組がありましたが、この「宇宙船地球号」という言葉は、米国の天才科学者・思想家のR・バックミンスター・フラーが提唱した概念で、地球上の資源の有限性や適切な使用について語るため、地球を閉じた宇宙船にたとえたものだとか。『宇宙船地球号操縦マニュアル』という著書が有名ですが、他の著作や評伝によると、彼の思想には『より少ない資源で必要な機能を達成する』という考え方があるようで、VEに通じるものがあると思います。
その後、米国の経済学者のケネス・E・ボールディングがフラーの概念を経済学に導入し、『「宇宙船地球号」は、核戦争、人口爆発、環境汚染、資源枯渇の危機にさらされていることから、自己の利益を主張し合い、船内の生命維持装置を破壊して、共滅するような誤りを犯さないように努力し、生態系の維持に努めるべき』と示唆されているそうです。
Two deer 2011.3 photo by y★u
上の写真は、11年前に広島の厳島神社で撮った鹿ですが、その66年前の戦争で近くに原爆が落ちたことが信じられないくらい平和で幸せそうな風景だと思いました。この広島の高校生が上述の鈴木さんのような高齢の被爆者の方と一対一で対話を重ね、原爆投下後の状況を絵画として「共同制作」する活動が今年で15年を迎え、広島国際会議場で約60点が8月19日まで展示されているそうです。また、東京・有楽町の東京交通会館でも8月20日までパネル展が開催されているそうです。(https://mainichi.jp/articles/20220813/ddl/k13/040/004000c)
こういった活動のように「平和」について考える行動が大切だと思うのですが、「宇宙船地球号」に乗っている私達は、船内の環境を守ることや改善することも大切で、そのためにVEを少しでも役立てていただければと思います。当会では、9月15日~16日に「ソフトVEの進め方」をオンラインにて開催いたします。本講座では、管理・間接部門の業務改善や生産性向上に活用するVE手法が体系立ててわかりやすく解説され、業務やサービスで活用する具体的な方法について演習を通じて体得できます。お申し込みの締め切りは9月5日となりますが、この機会に参加されてみてはいかがでしょうか?(https://www.sjve.org/24987)
では、よい週末をお過ごしくださいませ。 (ゆ)
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