こんにちは。公益社団法人日本バリュー・エンジニアリング協会事務局の(ゆ)です。
今月初めに箱根駅伝が開催され、私の母校の青山学院大学が大会記録を更新して6度目の総合優勝という快挙を成し遂げました。後輩の活躍というのはこちらまで嬉しくなります。後日のテレビ番組で、原監督がトレーニング直後に睡眠時間を設けて筋肉の調整をしているという一つの秘訣まで公開していましたが、そのせいもあってなのか、選手達は余裕を持って楽しそうに走っていたのが印象的でした。従来の走り方に加えて効果的な手段というのもまた、選手達の想いが込められた「たすき」と共に伝統として受け継がれていくのだろうなあと思いました。
母校の大学の後輩は駅伝の選手だけでなく落語界にもいて、『本人(三遊亭遊史郎さん)から「聴きにきてください」と言われたので一緒に行かない?』と、同じ大学出身の友人が誘ってくれたので、昨年の秋、緊急事態宣言の解除後に新宿末広亭に初めて行ってみました。大きな寄席は10年以上前に当会会員の有志の方と一緒に浅草演芸ホールに行って以来なのですが、当時と違っていたことは、ご時世で感染対策がしっかりとされていたことと、立ち見客までいて盛況だった浅草演芸ホールに比べて観客席は数10人程だったことです。
前回のブログで、歌舞伎役者さん(そういえば市川海老蔵さんも母校の後輩です)の手の表情のことに触れましたが、ここでも落語家さん達の手の動きが印象的でした。1人で何役もこなすので声色同様に仕草も瞬時に演じ分けなければいけませんし、目に見えないお蕎麦をすすったり、お酒をお酌したりする場面では、ないはずのお蕎麦やお銚子が見えるようで、素晴らしい表現力だなあと思いました。落語の他にも、漫才、コント、講談etc.と盛りだくさんで、とても楽しかったです。
講談と言えば、伝統を受け継いで六代目となられた神田伯山さんの登場で人気が復活しているようですが、大学時代にサークルの合宿で、先輩の友人という神田山裕さんをお招きして地域住民の方々と一緒に聴いたことがあります。やはり熱が直に伝わってくるライブならではの醍醐味がありました。その後、神田山裕さんは真打となられて数々の賞も受賞されて、「講談界の小朝」とも言われるほど将来を期待されていたようですが、残念ながら2015年に他界されました。
1998年の当会の全国大会でも、今は人間国宝となられた神田松鯉さんに「上杉鷹山に学ぶVEの神髄」というテーマで講談をしていただいたのですが、講演とはまた違う面白さと迫力がありました。当時の講談の要約版は、VE誌190号に掲載されていますので、お手元にある方は改めて読まれてみてはいかがでしょうか?お手元にない場合、また、当会の会員ではなくてもバックナンバーを入手できますので、当会HPからお申込みいただけましたら幸いです。
私が歌舞伎座に行ったのは2019年の1月ですが、同年6月には私の所属する日本ヨーガ学会の地区大会で鎌倉の能舞台で狂言を観る機会がありました。現代でいえばコントのようなものだそうですが、これも伝統的な日本の芸の一つで興味深かったです。他にも、この学会の全国大会では和太鼓の演奏等もありました。昨年の東京オリンピック・パラリンピックでも和太鼓の演奏が披露されましたが、世界中の人々にその日本の伝統芸の魅力を味わっていただけたのではないかと思います。
20年以上前の当会の全国大会でも和太鼓の演奏がありましたが、臨場感あふれる生演奏は体はもちろん心の奥にまで響いてくるかのようでした。最近の全国大会は残念ながらこういった伝統芸の披露はありませんが、今年の秋に開催される第55回VE全国大会でも、管理技法として50年以上の伝統を持つVEに関する論文・事例の発表は引き続き行われます。その論文募集へのお申込みの締切りが2月25日となりますので、駅伝の「たすき」のように「受け継いだVEの伝統を次代に受け渡す」ためにも応募されてみてはいかがでしょうか?(https://www.sjve.org/9130)
では、よい週末をお過ごしくださいませ。 (ゆ)
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