こんにちは。公益社団法人日本バリュー・エンジニアリング協会事務局の(ゆ)です。
2週間程前に発生した千葉県北西部地震は震度5強の揺れで、緊急地震速報が鳴り響きました。この音を怖くて嫌な音と感じる人も多いですが、危険を知らせたり、注意を喚起したりすることが目的だと思いますので、耳に優しい心地よい音にするという訳にはいかないように思います。
このメロディーを聞くと、何故怖い気持ちを抱いてしまうのか?「音」の観点からの答の一つとして、緊急地震速報チャイムに使われている「急激に変わる音程」と「不協和音」が怖く聞こえる要因の一つではないかと言われ、それらを曲に使用することで適度な緊張感を実現していると考えられるそうです。
緊急地震速報のような大きな音でなくても、人の話し声でも気になってしまうような鋭い聴覚とか極端に敏感な視覚等を持つ、いわゆる「繊細さん(HSP:Highly Sensitive Person)」と言われる人は、外部の刺激による影響を強く受けてしまうのでストレスを感じやすいそうです。「『繊細さん』の本」の著者である武田友紀氏によれば、この繊細さによる困りごとは少しの工夫で軽減することもあるとか。大切なのは受け取る情報量を調整することで、例えば、電車の中等の人込みでは耳栓を使ったり、イヤホンで心地よい音楽を流したりすればいいそうです。
ただ、繊細さんでなくとも、何かと緊張や不安の多い生活を送っていると、リラックスできる音で心身を癒やしたくなってくると思います。そのためにいい効果を持つ音の周波数が528 Hzだとか。これは1秒間に528回の振動数を持つ周波数のことを指し、副交感神経を高める機能があるので、528 Hzの音楽が自律神経を整えてくれるそうです。
また、DNA研究者であるレオナルド・ホロヴィッツ博士が、『ソルフェジオ周波数(古代宗教音楽の音階)の一つである528Hzを聞くとDNAを修復できる』という研究結果を発表したそうです。更に、日本では埼玉医科大学教授の和合治久さんが、『心と体を整える~愛の周波数528Hz~』というCDを監修し、第57回レコード大賞・企画賞を受賞されたそうです。
「音」には様々な機能があるものだと思いましたが、1995年には、旧文部省の大橋力氏らのチームが『高周波と低周波を含む音楽が脳の脳幹と左視床下部の血流を促進する』というデータを発表されたそうです。更に、都立駒込病院の篠浦伸禎氏によれば、『年齢と共に視床下部の働きは弱くなってしまうため、病気が治らなくなったり、痛みが強くなったりするので、視床下部を活性化することが様々な病気の改善につながる』のだそうです。
視床下部を活性化するための手段の一つとして、高周波から低周波まで幅の広い響きを持つオルゴールを聞くといいそうです。コンサートに出かけてオーケストラの音を聞くのもいいですが、オルゴールなら家でいつでも気軽に聞くことができます。オルゴールの音には、自律神経を整え身体本来の機能を正常化する「調整機能」があるそうですし、病気の改善にも役立つなら、VE的にも価値が高いと言えると思います。
オルゴールの他にも、水の流れる音、虫の音、鳥の鳴き声、風のそよぐ音といった自然の音にも、豊かな「超高周波」が含まれているそうです。超高周波とは、私達の耳には聞こえない高い周波数の音のことで、脳を活性化させ、自律神経を整えてくれるとか。国立精神・神経医療研究センターの本田学氏らの研究報告によれば、超高周波を含む音を聞くと、脳の特定の部位の血流が増え、その影響で免疫細胞が活性化したり、ストレスホルモンが減少したりするそうです。
このブログ№253「脳を活性化する(https://www.sjve.org/21664)」でも書きましたが、免疫力を上げるにはやはり自然に触れることが大切なようです。また、自然の音を聞くとリラックスできるのは「1/f のゆらぎ」が関わっているからだとか。これは、不規則性と規則性がバランスよく調和する状態のことで、私達の生体リズムにも「1/f のゆらぎ」が含まれているため、同じ周波数を持つリズムを感じることによりリラクゼーションにつながるそうです。
最近買った本の付録に「焚火の音」の配信というのがありましたが、目をつぶって音を聞くだけでも情景が浮かんでリラックスできると思います。遠出ができなくても、今は様々な自然の音も簡単にダウンロードできますし、CD等でも楽しめると思いますので、ゆっくりと聞かれてみてはいかがでしょうか?
では、よい週末をお過ごしくださいませ。 (ゆ)
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