心を整える(2)  (ゆ)  No.262

こんにちは。公益社団法人日本バリュー・エンジニアリング協会事務局の(ゆ)です。

前回のブログで、心を整えるためには、まず姿勢の改善が手段の一つということをご紹介しましたが、もっと手軽な手段として、東洋医学の一つである「ツボ押し」があります。帯津三敬病院の帯津良一名誉院長によれば、『病変が生じた「一つひとつの臓器」を治していくのが西洋医学とすれば、東洋医学は「臓器と臓器の間」の関連性を扱う医学であり、この間こそが心と体、そして命が生きる「生命場」として全体のバランスを保っている。生命場に歪みが生じることで、心と体に不調が起こると考えられている』そうです。「ツボ押し」もこの生命場を整えるワザの一つで、病院に行かなくても、自分でできることが東洋医学の大きなメリットだそうです。

ツボは経穴と呼ばれ、約3000年前から繰り返し治療に使われ、「Aを押せばBがよくなる」という経験の蓄積が理論になったもので、以下のような症状のある時には該当するツボを押すといいそうです。

・イライラする時:手心(左右の掌の真ん中、くぼんでいるところ)― エネルギーを放出する場所と言われ、押すと気持ちがスッと楽になる。手は感覚が敏感なので、幸せホルモンと言われるオキシトシンによるリラックス効果も大。

・心臓がドキドキする時:神門(手首のシワの端。小指の延長線上にあるスジの横、親指側にあるくぼみ)― 自律神経の乱れに特に効果があるツボ。気持ちを落ち着かせる効果があるので、特に感情が高ぶって心臓がドキドキする時に押すのがお勧め。

・気持ちがほぐれない時:頭の横と後ろ(頭の横側、耳の上あたりにはツボがたくさんある。後頭部のでっぱりの下をほぐすとリラックス効果がある)― 頭の横は指3本で円を描くようにさする。頭の後ろは、両手でW字を作り指先を当てる。そのまま枕に寝て頭をゆらゆら動かすと◎。

ツボの押し方としては、親指の先や関節の骨をグッと押し込むようにツボにまっすぐに当て、痛キモチいいくらいに強めの圧をかけるのがポイントだそうです。道具も不要でコストもゼロなので、VE的にも価値が高いといえると思います。

ツボ押しより更に簡単に心身を楽にさせる手段もあります。気持ちを落ち着かせるために「深呼吸」がいいということはよく耳にしますが、一般的な深呼吸では効果が小さいそうです。呼吸整体の考案者である森田敦史氏によれば、『胸を張って呼吸すると体は緊張し、息が吐き切れず、深呼吸しているつもりで浅い呼吸になってしまうので、自律神経のバランスが乱れ、血液やリンパの巡りが悪化。ひいては心にも悪影響が出てしまう。一方、息を思いきり吸って止めると、苦しくなった反動で、自然と息が吐き切られて全身が脱力して深い呼吸になり、心身がリラックスする』そうです。

そこで勧められているのが「30秒息止め呼吸」で、まず、鼻からめいっぱい吸って30秒以上息を止めます。次に、自然に脱力して、口からゆっくりと少しずつ息を吐きます。口から自然と息が抜けていくイメージで、気持ちよく吐けるところまで吐いて、最初に戻り、これを2~3回繰り返せばいいそうです。

人は汗をかいたり涙を流したり、息を吐くことで「生命場」を保っているそうですが、確かに汗をかいたり涙を流したりした後ってスッキリとされませんか?呼吸も意識して行えば、予想以上にスッキリとすると思いますし、更に吐く息に気持ちを込めると、「生命場」を乱す緊張やネガティブな感情に飲み込まれることも防止できるそうですので、一石二鳥です。

また、このブログ№256で脳の活性化に「音読」がいいことをご紹介しましたが、明日の6月19日は「朗読の日」だそうです。朗読には、腹式呼吸を使った発声法が不可欠であり、腹筋を使う腹式呼吸は、身体のガス交換ができる素晴らしい呼吸法で、お腹の底から大きな声を出し、文体にリズムのある名文を読み上げると、全身がスッキリして、脳も心も体も活性化できるそうですので、以前より人との会話が減ってしまった今、意識してやってみるのもいいと思います。

呼吸は体や心を整えるための基本だと思いますが、当会では、顧客の要求を実現するための開発基本構想の創造から、設計図として具体化する段階で実施する1st Look VEを実践的に習得する「開発設計のVE」セミナーを7月15日~16日にオンライン開催いたします。お申し込みの締切は7月5日となりますので、この機会に参加されてみてはいかがでしょうか?(https://www.sjve.org/21878

では、よい週末をお過ごしくださいませ。 (ゆ)

 

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