料理をする(3)  (ゆ)  No.230

こんにちは。公益社団法人日本バリュー・エンジニアリング協会事務局の(ゆ)です。

前々回のブログで、ザボンの皮を使った皇室の名品を紹介しましたが、果物や野菜の皮には豊富な栄養や抗酸化物質が含まれているので、捨ててしまうのはもったいないそうです。

先日、『ホテルシェフが教える「もったいない食材」のアレンジレシピ』というオンラインの料理講座を、「これもVEかも?」と思って受けてみたのですが、『食品ロスとムダのない料理について身近な食材を工夫する』というコンセプトの下、普段は捨ててしまうような野菜の葉や茎も食材として有効利用して料理に変身させていました。

食材の不要と思えるような部分でも工夫を加えて料理すれば、栄養として摂れるだけでなく食品ロスも減りますし、一石二鳥ではないかなと思います。こういう所にもVEは応用できそうな気がします。

また、前回のブログでは、「食材の相性」ということで、食べ合わせると栄養効果が落ちてしまう「よくない組み合わせ」について書きましたが、今回は食材同士が助け合って健康効果を倍増するという「いい食べ合わせ」を以下にご紹介します。

  • 骨を強くする食べ合わせ
    ・鶏肉とレモン(鶏肉のカルシウムをレモンのクエン酸が挟み込み吸収しやすくする)
    ・昆布と大豆(昆布のカルシウムの吸収を大豆のリジンが助け、骨を丈夫にする)
  • 貧血を防ぐ食べ合わせ
    ・小松菜とレバー(レバーにはヘム鉄、小松菜には非ヘム鉄が含まれ、バランスよく吸収される)
    ・ウニと蛤(ウニの葉酸の造血作用と蛤のビタミンB12の造血作用がダブルで働く)
  • 美肌効果のある食べ合わせ
    ・ナスと鶏肉(ナスのアントシアニンの血行上昇作用と鶏肉のコラーゲンが美肌を促進)
    ・人参と牛すじ肉(牛すじ肉のコラーゲンの吸収をビタミンCとカロチン豊富な人参が補助)
  • 老化を防止する食べわせ
    ・トマトとイワシ(老化防止に効くイワシのDHAの酸化をトマトのリコピンが防ぎ、効果UP)
    ・ブロッコリーとアボガド(ブロッコリーのビタミンCとアボガドのビタミンEがバランスよく働き、老化を防ぐ)
  • 安眠効果のある食べ合わせ
    ・レタスと玉葱(レタスのラクチュコピクリンの鎮静効果を玉葱の酸化アリルをサポート)
    ・カイワレ大根とチーズ(カイワレ大根のビタミン類がイライラを鎮め、チーズのカルシウムと合体して安眠に導く。

他にも、悪玉コレステロールを退治する食べ合わせ(鯖と味噌)、血糖値を抑える食べ合わせ(ゴボウとコンニャク)、疲労を回復する食べ合わせ(アスパラガスとジャガイモ)等、多くの効果的な食べ合わせがあるそうです。こうして改めて見てみると、食べ物の機能って多岐にわたっている上に、組み合わせ方次第でその効能が倍増するなんて凄いですね。

昔の人は知ってか知らずか、サバの味噌煮とか昆布と大豆の煮物等、和食の定番メニューになっていますので、体験的に確立されていったのかもしれませんね。様々な食べ物を組み合わせて作る料理の種類は数えきれないと思いますが、料理をする際に、「よくない食べ合わせ」と共に上述の「いい食べ合わせ」について知っておけば、食生活のVEがはかれて効率アップに役立つのではないかしらと思います。

食材に相性があるように、人にももちろん相性があって、その組み合わせ方次第で色々なアイデアが生まれたり、仕事が発展したりしていくのではないかと思いますが、VE活動の中のチームデザインというのは、そういう機能を存分に発揮できる方法ではないかと思います。
いい組み合わせの食材から美味しくて栄養のある料理が生まれるように、VEで価値あるモノやコトが創出されていくといいですね。

では、よい週末をお過ごしくださいませ。 (ゆ)

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