料理をする(2)  (ゆ)  No.229

こんにちは。公益社団法人日本バリュー・エンジニアリング協会事務局の(ゆ)です。

前回のブログで、明治神宮ミュージアムのことを書きましたが、ここは入母屋造りで館内のベンチやエントランスのカウンターには、神宮の杜の風雨等で倒れて役割を終えたケヤキやクスノキが再利用されているそうです。これも一つのVEかもしれませんね。大正9年創建当時は荒野だったという明治神宮の杜づくりのために全国から奉納された10万本という樹木の内の一部だと思いますが、館内にはそうした木々の温もりも漂っているようで、ガラスの壁越しに見渡せる杜の緑も美しく、一つの癒しの空間にもなっていました。

明治神宮が創建された100年前と今では、人の食生活も様変わりして、現代人はどうしても塩分や動物性脂肪分を摂り過ぎになっているとか。料理をする際には、できるだけそれらを避けることや、なるべくホールフード(丸ごと食品)を選んだ方がいいということも前回のブログで書きましたが、更に「食材の相性」というものを知っていれば効率がアップするそうですし、逆に栄養効果がガクンと落ちてしまうという以下のような食べ合わせもあるそうです。

  • 発がん性物質(ニトロソアミン)が合成される食べ合わせ
    ・サンマと漬物(サンマを焼くと増えるジメチルアミンが漬物の発酵で生まれる亜硝酸ナトリウムと反応)
    ・ハムとジャム(ハムの発色剤の亜硝酸ナトリウムがジャムに使われる保存料ソルビン酸に反応)
    ・タラコとソーセージ(タラコに含まれるジメチルアミン等がソーセージの発色剤の亜硝酸ナトリウムと反応)
  • ビタミンが破壊される食べ合わせ
    ・トマトとキュウリ(キュウリに含まれる酵素アスコルビナーゼがトマトのビタミンCを破壊)
    ・イクラと赤貝(イクラが含むビタミンB₁を赤貝の酵素アノイリナーゼが破壊)
    ・大根と人参(人参に含まれる酵素アスコルビナーゼが大根のビタミンCを破壊)
  • 栄養成分の吸収が阻害される食べ合わせ
    ・納豆と生卵(納豆のビオチンの体内吸収を卵白の成分アビジンが阻害)
    ・シラスと大根おろし(シラスに含まれる必須アミノ酸・リジンの体内吸収を生の大根に含まれるリジンインヒビターが阻害)
    ・チーズと枝豆(チーズに含まれるカルシウムの体内吸収を枝豆に含まれるフィチン酸が阻害)

今まで、トマトとキュウリも普通に一緒にサラダに入れていましたし、シラスおろしもごく一般的なメニューだと思っていたので意外でした。

ウナギと梅干の食べ合わせがよくないと聞いたことがありますが、栄養的・医学的に問題はなく、むしろ理にかなった相性の良い組み合わせだとか。実は、ウナギは桃と一緒だと桃の有機酸がウナギの脂肪の吸収を阻害し、脂の消化も悪くなるため胃腸に負担がかかるそうです。

今まで色々なものを頂いてきましたが、食べ合わせについては初めて知ることも多く、単体で頂けば普通に摂取できる栄養が、食べ合わせによって阻害されるどころか発がん性物質まで合成されてしまうなんて怖いですね。間違った食材を間違った調理法で食べてしまうと簡単に病気になってしまうそうですので、外食でも、自分で料理をする時でも、よくない食べ合わせとか調理法というのは覚えておいて損はないと思います。

上述のようなよくない食べ合わせがある一方で、食ベ合わせのVEといいますが、効率をアップさせる食べ合わせもあります。こちらについては次回にさせていただきます。

では、よい週末をお過ごしくださいませ。 (ゆ)

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