2019年11月11日、深圳市宝安区の人材園で第1回中国VE大会が開催されました。今回のVE大会は深圳市宝安区人力資源サービスセンターと深圳市泰鴻人財技術コンサルティング有限公司(上海VE協会深セン事務所)、日本経営システム協会、原価学院が主催、公益社団法人日本VE協会、一般社団法人TRIZ協会の協賛で行われました。
日本側代表として、在広州日本国領事館商務領事石沢義治様、日本VE協会顧問田中雅康教授、同協会普及促進アドバイザー赤城弘一様、及び藤田建設中国副社長堀田英利様、山根秀荘様をお招きしました。中国側代表として、中国工業・情報化部中小企業発展促進センター国際協力処長樊穎暉様、深圳市人材資源サービスセンター長陳妮様、青島西海岸ニュータウン外交サービスセンター長王娟様、広東省コンサルティング協会事務総長陈勇达様、広東省品質協会秘書官吴少敏様をお迎えし、その他企業から約200名の方々にご参加いただきました。開催にあたり、広東省品質協会と大連市戦略新興産業連盟からそれぞれ祝辞とビデオメッセージをお贈りいただきました。
商務領事石沢様のご挨拶に続き、日本の原価管理の第一人者である田中雅康教授に『原価管理・原価企画とVE』と題し基調講演をいただきました。今年85歳の田中教授は、平成20年に日本国から紺綬褒章を受章されています。著書35冊、発表論文261編、重要学術発表208編、日本大企業の研究会1000回以上を主宰されました。現在の中国企業の弱点について述べられ、製造側のコストダウンは焼け石に水であり、原価企画活動も下流の製造から上流の設計企画へ転換しなければならないと強調され、中国企業の原価変革について貴重な助言と具体的な実施企画を与えてくださいました。
午後はまず、三菱日立パワーシステムズの赤城氏から価値創造のデザインについてご発表いただき、続いて、深圳泰鴻人財技術コンサルティング有限公司総経理の何暁磊氏から、宝安人材園に新たに設立された原価学院と宝安人材園との協力プロジェクト「宝安私董会」が紹介されました。「宝安董事会」は宝安区企業に新たなサービスを提供する新しいモデルとなり、進出企業により良いサービスを提供するため、原価学院は深圳万拓企業管理コンサルティング有限公司と戦略的に業務提携し事業を進めていきます。
今回、原価分野における中国企業の優れた功績を称えるため、原価学院は田中雅康教授の名を冠した「田中賞」を創設、原価分野で模範的な役割を果たした企業を表彰しました。田中賞の受賞企業はファーウェイ科学技術有限公司と藤田(中国)建設工程有限公司です。授賞式の後、藤田建設から建築管理部門のVE事例の報告があり、「医療看護分野」と「VEと短時間VE」の試みが紹介されました。
大会の最後を締めくくったのは「イノベーションを切り開くフォーラム」。テーマは中国企業がどのように原価管理とVEを導入するかについて、日本企業からの3人のゲストに加え、中興通信李江部長、元ファーウェイ科学技術のチーフ原価専門家である楊樹長様にご登壇いただきました。このような原価管理とVE実践において経験豊富な専門家のパネリストにより様々な経験やアドバイスが示され、大会参加者にとって非常に参考になりました。
最後は、広東省コンサルティング業協会陳勇達秘書長より閉会の言葉をいただきました。第一回中国VE大会に対して、参加したゲストリーダーと企業代表は高い評価を与えました。中国工業·情報化部中小企業発展促進センター国際協力処の樊穎暉処長より、本大会主催者をAPEC中小企業商工フォーラムの主席団としてご招待いただきました。青島市西海岸ニュータウン外交サービスセンター長王娟様もまた、青島の企業の発展に原価管理・VEが大いに貢献できることを確信され、今後の協力を希望されました。