大分で公共機関によるVE研究発表会が開催されました

8月29日と30日の2日間、公共発注機関によるVE研究発表会が大分市内で開催されました。

本会合は、国の出先機関や地方自治体、独立行政法人などの公共発注機関で構成される「全国VE活動推進研究会」が毎年開催しているもので、14回目となる今回も全国から20名近い行政関係者が参加。2日間にわたって熱心な研究討議が行われました。

冒頭、永年にわたって公共VEの普及活動に携わっている木守岳広氏(パシフィックコンサルタンツVEセンター長)が「VEの進化と活用」をテーマに講演。これまで300件を超えるワークショップに参加した経験をもとに、道路や河川、砂防など、適用対象ごとのコスト縮減率を紹介し、ワークショップの目的や効用、機能系統図を使いこなすことの重要性などをわかりやすく解説しました。

【講演する木守氏】

続いて行われた事例発表では、群馬県が「地域ニーズを反映した公共事業の進め方」、大分県が「短時間VEを活用した業務改善の取り組み」を紹介。住民の合意形成にVEの考え方を応用したり、国が進める「働き方改革」や業務改善ニーズの高まりに短時間VEを導入した事例など、公共領域でもVEの活用が着実に進んでいることを感じさせました。

その後、東日本支部が開発した「プロジェクト・ミーティング」と呼ばれる短時間VEの体験ワークショップを実施。情報収集から詳細評価までを4時間で行うという手法上の特徴をはじめ、運営・推進上の勘どころなどを学んでいただきました。VEに対する理解を深めるとともに、その必要性についても再認識する場となったようです。

【体験ワークショップの様子】