こんにちは。公益社団法人日本バリュー・エンジニアリング協会事務局の(ゆ)です。
前回のブログでは、苦しい程笑ってしまった経験をお話ししましたが、長い人生には、大笑いしてしまう出来事もあれば辛い出来事もあると思います。脳天気そうに思えるであろう私にも、いくつかあります。ただ、以前、そんな辛い経験を友人に話していた時、『そんなに辛かった事をよく笑顔で話せるね』と半ばあきれ気味に感心された事がありますが、本当に辛い事って、もう笑ってしまうしかない時ってありませんか?渦中にある時は辛かった事も、落ち着いてみると客観的に眺められたりするケースもあると思います。
私が習っているヨガの一つにラフィング・ヨガ(笑いヨガ)というものがあります。「笑う」という行為と心の動きが脳を刺激すると、神経ペプチドという免疫機能活性化ホルモンが全身に分泌、ナチュラルキラー細胞が活性化し、免疫活動が強化されるそうです。更に、たとえ可笑しい事がなくても笑うと、脳は「楽しい事があるから笑っている」と認識して活性化するとか。ですから、辛い時でも笑い飛ばしてしまえば、脳は「辛い事」として認知しない訳です。
茨城県のある病院には笑いを引き出す訓練を受けたセラピストさんがいて、彼らが抗がん剤治療中の患者さんを毎日15分訪ねたら、二週間の治療の後は、免疫が上がったそうです。笑いによる効用が発揮された例だと思いますが、コストなどかからない「笑顔をつくる事」で、「脳の活性化」や「免疫力強化」という価値の向上を図れるなら優れたVEと言えると思います。
他にも色々な効用があるそうです。例えば、笑顔を意図的につくると、顔にあるツボが刺激を受けて脳に伝わり、脳波が緊張のベータ派からリラックス型のアルファ派へと変わり、潜在能力が発揮できるそうです。更に、笑顔になると血流がよくなり、疲れにくくなって、自律神経もバランスよく働いて呼吸も深く、内臓の動きも快調になるとか。そして、快感ホルモンが分泌されるので健康になり快感が生まれ、その結果、心からの笑顔が自然に出てくるそうです。また、副交感神経が優位になってリラックスでき、成長ホルモンの分泌も高まるそうです。
前々回のブログで、全豪オープンテニスで優勝した大坂なおみ選手の事に触れましたが、彼女が優勝した瞬間にはもちろん満面の笑顔になりました。頑張って何かを成し遂げた幸せを感じると、ヒトゲノムという遺伝子に影響を及ぼして健康になるそうで、幸福な笑みが遺伝子に及ぼす影響は遺伝子解析で確かめられているそうです。健康な成人80人を遺伝子解析したところ、目的を達成した幸福感を持つ人は炎症を起こしにくく、ウイルスや細菌に強く、病気になりにくい遺伝子の発現形式に変わっていたとか。
「笑顔をつくる」事は、最小のコストで必要な機能を達成して価値の向上をはかるVEに通じるものがあるどころか、心からの幸福な笑顔は遺伝子まで変えてしまう力があるなんて驚いてしまいます。
また、「おかしいものを見て、ただ笑っているだけ」という「享楽的幸福」(前回のブログの「ワインの栓抜き事件」はこれに該当すると思います)では、楽しいという感覚は同じでも、遺伝子の変化までは起こらなかったそうで、心からの感動の笑いが身体に良いそうです。
私達が生きていく上で、モノやコトやヒトによって感動を与えられる事が多いと思いますが、人生の目的の一つは、そういう感動によって得られる幸福感を伴った笑顔を1回でも多く経験する事かもしれません。そして、そういう笑顔のために二つの事を心がけるといいそうです。それらが何であるかは次回にさせていただきます。
当会では、2019年7月18日(木)に「モノ・コト・ヒトの価値を高めるVE」をテーマとして「VE阪神セミナー」を大阪国際会議場で開催いたします。 是非、参加されて、心から感動していただき、幸福感を伴う笑顔になっていただけたらと思います。(https://www.sjve.org/16562)
では、よい週末をお過ごしくださいませ。 (ゆ)
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- 幸せを感じる(4) (ゆ) No.340
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- 価値をあげる(4) (ゆ) No.334
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