執着を手放す (2)   (ゆ)  No.112

こんにちは。公益社団法人日本バリュー・エンジニアリング協会事務局の(ゆ)です。

風薫る五月ですね。この「風薫る」って素敵な日本語だと思われませんか?風に乗って新緑や花の香りが漂ってくるかのようで、初夏の訪れを表現するのにぴったりだと思います。この時期に咲く躑躅や薔薇や下の芍薬のような花々は、新緑に映えて一層鮮やかに季節を感じさせてくれますよね。

Peony 2014.5 photo by y★u

四季のある国に住む日本人は、衣食住にも季節感を取り入れる事を大事にする国民のように思います。 衣に関しては、昔、私が季節を考えない服装をしていると、祖母や母に『季節感がない』とダメ出しをされたり、9月初めにお気に入りのレースの襟のブラウスを着ていたら、同い年の友人(しかも男性)からも『もう秋なのにレースなんて(おかしい)』と言われたりした事があります。

「服装の季節感ってそんなに大事なのかな?」と疑問を抱いていた頃、初めて行ったアメリカでまず驚いたのは、真夏なのに毛皮のコートを着た人もいれば半袖のTシャツ姿の人もいたりと、人種に加えて服装も様々な人達が行き交っていた事です。 「個人を尊重する国というだけあって服装も自由で、人からのダメ出しもないだろうし、いいなあ」と思ったのを覚えています。

さて、このブログは当会の事務局長による「何でもいいから読みやすいもの」という命の下に書いておりますが、私の自由な暴走を止めるべく、毎回、局長チェックはあります。たまに感想も添えていただくのですが、前回のブログで触れた「制服」については、『制服のなかった高校時代はほとんど同じ服装で通して、大学時代は下駄履きで通学していた』そうです。
いつの時代の事かと思われる方もいらっしゃると思いますが、下駄や草履は健康にいいそうですし、普段着なら、基本、まず清潔感があって人に迷惑をかけなければ、何を着たり履いたりしてもいいのではないかなと個人的には思います。

かくいう私の主人も、大学時代は履きやすさという機能性を優先していたのか、俗にいうおじさんサンダルで通学していました。当時、何を間違えたか、そのサンダル姿の彼と青山の高級フランス料理店に入ってしまった事があります(よく入店させてくれたものと思います)。執事風の上品なウエイターさんが恭しく給仕してくれたプリン型の海老のスフレをフォークでペンペンと叩いて『はんぺん?』と評したりと、場違いなお客だったであろうと思います。

ただ、季節感のある服装を始め、ドレスコードもマナーも人間が創造してきたもので、こういうものももし一つのこだわりというか執着という面でとらえてみると、それらから解放されたら心身共に伸び伸びとできるような気がします。少々飛躍しますが、原始人は、自給自足しなくてはならなかったとはいえ、ほとんど縛られる事のない自由を謳歌していたのではないかと推察します。

前回のブログの続きですが、現代人でも、執着を手放せば心が軽くなると、「人生120歳の選択」の著者である一指 李承憲氏は述べておられます。執着には大きく分けて三つあるそうです。それらについては、次回にさせていただきますが、どういうものがあるか想像をされてみてください。

当会では、バリューデザインスクールと銘打って各種セミナーを開催しております。 6月7日~8日に開催される中級コースの「会議力を高める創造力トレーニング講座」では、創造性の高め方、創造力発揮に役立つトレーニング方法などを講義と演習を通じて学習します。お申し込みの締切りは開催日の7日前になりますので、お早目のお申し込みをお待ちしております。(https://www.sjve.org/semi/14069

では、よい週末をお過ごしくださいませ。 (ゆ)

過去のブログはこちら

関連するページ