会社名・資格名
三菱電機株式会社 CVSに合格
氏名
織田昌雄
日本の伝統芸には守破離(しゅはり)という思想があります。最初は師の教えである型を守り、次に既存の型を破り自己を確立し、最後には手中にした型からも離れて自在になる、というような意味です。
守破離をVEにあてはめますと、VEの原則を学び守るVEL、VEを活用し既存の方法を打ち破るVES、現状のレベルを離れ高い視座からVEのあるべき姿を見いだすCVS、となるかと思います。
私は生産技術の研究開発に従事した後、事業所のVEグループのリーダーを務めました。その間にVEL(2007年)、VES(2009年)を取得しました。
その後、生産技術の開発戦略、全社のものづくり人材育成を担うことになり、VEを直接推進する役割から離れました。しかし、守破離という考えが頭に残り、CVSという立場でVEに向かい合いたいという思いが募りCVS資格の取得を決意しました。
VE研究論文を応募しましたが、2014年、2015年と続けて落選となりました。その時に中神審査委員長から「1年間じっくり考え抜いた論文を見てみたいものだ。」というコメントをいただきました。
その言葉を真摯に受け止め、2016年はそれまでの拙速な執筆態度を改め、少しずつでも時間をかけて論文骨子を練り上げました。また、澤口教授の論文執筆入門講座を受講し論文を洗練化しました。応募の結果、佳作論文での入賞を果すことができました。
筆記試験対策は2013年から始めました。学習してもすぐにその内容を忘れてしまう有様で、手書きでの記憶学習を繰り返しました。脳が記憶するというよりも最後は手が記憶したというイメージでした。
謙虚、継続、不屈の姿勢を貫くことで、CVSという高みに辿り着けたと思います。それは同じ志の方々、諸先輩方との出会いがあってこそできたことです。皆様方には心より感謝申し上げます。